丸く、柔らかく、甘く、みずみずしい。
そんな特徴を兼ね備えた果物として桃はとても人気な夏の果物です。
そんなあなたに向けて、おいしい桃の選び方や楽しい食べ方について紹介します。
おいしい桃の選び方
まず初めにおいしい桃の選び方について紹介します。
- 丸く左右のバランスが整っているもの
- 果皮色が鮮やかで均一に色づいているもの
- 甘い香りがするもの
- 傷やしわが無いもの
とても傷みやすい果物なので、購入する際はなるべく手に取らずに見た目の善し悪しで判断するように心掛けましょう。
桃の果皮にある産毛は毛茸といい、病害虫や日焼けを防ぎ果実を守る役割があります。
桃のおいしい食べ方
ここでは基本となる桃のおいしい食べ方を紹介いたします。
- 生食(保存方法)
- ジャム
- ジュース
そのまま食べるだけでなく、ジャムやジュースにしてもおいしくいただけます。
生食
桃は硬めの状態で収穫し、流通の間に追熟され購入頃に食べごろになっているものが多いです。
しかし、追熟が不十分で触れた感覚が硬めの桃は、常温で程よく柔らかくなってから食べたほうがおいしくいただけます。
ボウル等に水を張り、桃を入れたら流水を当てて産毛を取りましょう。
流水だけで産毛の残りが気になるのであれば、潰さないように手で表面を優しくこすり産毛をとっていきましょう。
桃は熟して柔らかくなると触ったところがつぶれて変色しやすくなるので、持つときもなるべく優しく扱うようにしましょう。
桃のくぼみに沿って包丁で一周切り込み、
種を軸に両手で果肉をねじり種から果肉を引き離して2つに割ります。
(果肉を潰さないように注意)
くし切りにして、はがすように皮を剥くことでそのまま食べられます。
コンポートなどで加工するときに果肉が硬い状態の桃を使う場合は、熱湯にくぐらせて冷水に浸けることで皮を剥きやすくする方法もあります。
また、食べきれない場合の保存方法を解説します。
- 追熟中は常温で保存
- 完熟果は冷蔵庫の野菜室で保存
- カットしたものはラップなどで包み冷蔵庫で保存
桃はカットしてしまうと変色しやすいので、レモン汁で変色を防ぐか早めに召し上がりましょう。
ジャム
- 容器をきちんと滅菌処理すれば保存が利く
- 味の調整がしやすい
- パンやヨーグルトなど他の食材と組み合わせて味わえる
桃とお砂糖、レモン果汁(クエン酸)を合わせて煮詰めるだけで簡単にジャムが作れます。
日持ちしやすいため保存しやすく、味の調整や余った桃の大量消費もできる点がメリットです。
ジュース
- ガムシロップや蜂蜜などで味の調整ができる
- 余った時に大量に消費できる
桃の皮を剥いてからミキサーやジューサーで水と一緒に混ぜるだけで簡単に桃のジュースが作れます。
自分で作ることで桃の果肉感を感じられる飲み物として味わえます。
手作りの桃ジュースは変色しやすいので早めに召し上がりください。また、レモン汁などでビタミンCを加えると変色を抑えやすくなります。
桃の楽しい食べ方
続いて、桃の一風変わった食べ方について紹介します。
- コンポート
- タルト
コンポートやタルトなど加熱調理することで、より一層桃の味わいを楽しめます。
コンポート
甘くない桃をコンポートにすることでおいしいデザートにできます。(参考レシピ⇒クラシル)
また、他の果物と合わせてフルーツポンチにすると彩りよく桃を楽しめます。
タルト
手間をかけて桃のタルトを作ってみても見栄えの良いデザートとして楽しめます。
桃が余った時などに試してみましょう。(参考レシピ⇒DELISH KITCHEN)
桃の産地や品種紹介
続いて、桃の産地や品種について紹介いたします。
桃の主要産地
都道府県別桃収穫量【出典:農林水産省作物統計調査 令和4年産出荷統計】
桃の主要産地は山梨県や福島県であり、流通時期は6~9月末頃です。
品種紹介
桃は果皮の毛の有無や果肉の色・肉質、核の離れやすさ等で分類されます。
- 川中島白桃
- 黄金桃
- ネクタリン
白桃・黄桃・ネクタリンとそれぞれ種類がありますので、生食で人気な上記品種を紹介いたします。
川中島白桃
白桃は表面に産毛があり果皮色が白やピンクの桃です。果肉が柔らかくみずみずしい甘さがあります。
その中でも川中島白桃は白桃の主要品種の一つであり、歯ごたえのあるジューシーな肉質で糖度が高く日持ちしやすい特徴があります。
黄金桃
黄桃は表面に産毛があり果皮色や果肉が黄色の桃です。果肉が硬めで缶詰などに使われやすい種類です。
その中でも黄金桃は果肉感がしっかりしており、生食でもプリプリの食感と濃厚な味わいを楽しめるため高級フルーツとして人気があります。
ネクタリン
ネクタリンは表面に産毛が無く、果皮色が赤い桃の一種です。白桃に比べると酸味が強く、果肉が硬めでしっかりとした食べ応えがあります。
また、白桃とネクタリンの交雑によって反田ネクタリンやワッサーなどの品種が生まれており、白桃よりも果肉がしっかりしていて食べやすくネクタリンよりも甘味を感じる味わいを楽しめます。
桃とすももの違いは?
「すもももももも桃のうち」という言葉がありますが、それぞれの特徴について説明します。
桃 | すもも | |
---|---|---|
果皮表面 | 産毛が生えている | つるつる |
食べ応え | 水分が多くやわらかい | 果肉がしっかりして硬め |
味 | 甘さを感じる | 酸味が強い |
すもも(李)は桃よりも酸味が強いことから酢桃とも表記され、植物学的に桃よりも杏に近い果物です。
また、すももは桃よりも一回り小さく、プラムとして生食で多用される日本すももやプルーンとしてドライフルーツなどで食される西洋すももに分類されています。
桃に含まれる栄養素は?
桃にはどんな栄養があるんだろう?
桃に多く含まれる栄養素は下記のようなものがあります。
- カリウム
- ビタミンE
- ビタミンC
- 食物繊維
ミネラルやビタミンなど桃には様々な栄養素が含まれており、それぞれ紹介いたします。
カリウム
- 血圧を下げる
- 筋肉の収縮や神経伝達に関与
- 細胞の浸透圧調整
桃にはミネラルの一種であるカリウムが多く含まれており、カリウムにはナトリウムを排出する作用があるため塩分の取りすぎを調節するのに役立ちます。
その他にも、筋肉の収縮や神経伝達にも関係しています。
ビタミンE
- 血管を正常に保つ作用
- 生活習慣病や老化の予防
ビタミンEはトコフェロールを主成分とした脂溶性ビタミンの一つであり、桃にも含まれています。
ビタミンEは強い抗酸化作用を持つため、脂質や細胞の酸化を抑制して生活習慣病や老化を予防するのに役立ちます。
ビタミンC
- コラーゲンの生成に必須
- 鉄分(ヘム鉄,非ヘム鉄)の吸収率を高める
- ストレスや風邪などに対する抵抗力(免疫)を強める
ビタミンCは別名アスコルビン酸という水溶性ビタミンであり、柿・キウイ・いちご等様々な果物に多く含まれている栄養素です。
抗酸化作用を持ち、老化の元凶となる活性酸素を撃退することで免疫力を高める効果があります。
食物繊維
- 血糖値の上昇を抑制
- 便秘や下痢の改善に関与
- 大腸がんの予防
桃にも食物繊維が含まれており、腸内環境を整える効果があります。
他にも食物繊維のペクチンは糖質の消化吸収を遅くさせ、血糖値の急な上昇を抑制する作用があります。
【まとめ】桃の自然な甘さを味わおう!
今回は旬な桃の食べ方について紹介しました。
桃はそのまま食べても加工してもみずみずしい甘さを楽しめる果物として大人気。
暑い季節にジューシーでやわらかい果肉を堪能してみてはいかがですか?
この記事が参考になれば嬉しいです!
今年の桃もおいしく食べたいな!