【2023年産】柿の産地&生産量ランキング!上位生産地で有名な品種について紹介!

柿の産地&生産量ランキング!上位生産地で有名な品種について紹介!

柿は街中でも実っているところをよく見かける身近な果物であり、そんな柿に対してこのように思うことがあります。

柿はどこの都道府県で一番生産されているんだろう?

そう思ったあなたに向けて、柿の生産量ランキングを紹介いたします。

柿の都道府県別生産量ランキング

柿の都道府県別生産量ランキング

初めに、柿の都道府県別生産量ランキングを発表いたします。

順位都道府県生産量(t)
1位和歌山38,900
2位奈良26,600
3位福岡15,100
4位岐阜12,100
5位愛知10,100
6位新潟8,920
7位長野8,910
8位福島8,270
9位愛媛6,490
10位山形5,260
11位山梨5,230
12位三重3,900
13位静岡3,100
14位茨城2,540
15位広島2,350
出典:農林水産省作況調査(果樹)かき収穫量(令和5年産)

柿の国内全体の生産量は186,600tであり、上位5県でシェアの半分以上を生産しています。

生産地域は九州から東北まで幅広く、様々な都府県が柿の生産地になっています。

主要産地の特徴と柿の品種について

主要産地の特徴と柿の品種について

続いて、柿の生産量上位3県とそこで生産されている柿について紹介いたします。

1位 和歌山県(生産量シェア20.8%)

和歌山県

柿は和歌山県が一番生産しています。

和歌山県は伊都地方を主とした柿の生産地があり、保水性と排水性のバランスが優れた土壌や昼夜の寒暖差が大きい気候が柿の栽培に適しています。

収穫される柿のうち8割程は渋柿であり、アルコールや炭酸ガスによって処理することで渋みを感じさせず甘い柿として味わえます。

柿の品種収穫時期柿の分類
早秋そうしゅう9月上旬~10月上旬完全甘柿
新秋しんしゅう10月中下旬完全甘柿
松本早生富有まつもとわせふゆう10月中旬~11月上旬完全甘柿
紀州てまり10月下旬~11月上旬完全甘柿
太秋たいしゅう11月上旬完全甘柿
富有ふゆう11月中旬~下旬完全甘柿
西村早生にしむらわせ9月下旬~10月上旬不完全甘柿
刀根早生とねわせ9月中旬~10月上旬不完全渋柿
平核無ひらたねなし10月中旬~下旬不完全渋柿
四ツ溝よつみぞ11月中旬完全渋柿
参考:和歌山県HP

渋柿では主に刀根早生や平核無などが生産されており、渋抜きしたものを和歌山県産たねなし柿として流通しています。

また、渋柿は干し柿・あんぽ柿・串柿などにも加工され、様々な味わいや用途で楽しまれます。

他にも、渋柿を樹上で袋掛けして渋抜きする紀の川柿や、富有柿を袋掛けして樹上で完熟させる甘熟あまじゅくなど、和歌山県のブランド柿として価値提供にも力を入れています。

2位 奈良県(生産量シェア14.3%)

奈良県は収穫期の温度差や水はけの良い傾斜などの環境が柿生産に適した産地です。

ハウス柿から冷蔵柿まで取り扱い、半年にもわたって柿を流通させています。

刀根早生とねわせ(ハウス)7月~9月
刀根早生(露地)9月下旬~10月下旬
平核無ひらたねなし10月下旬~11月中旬
富有ふゆう10月下旬~12月上旬
御所柿ごしょがき11月上旬~12月上旬
富有(冷蔵)12月~1月
参考:奈良県HP

奈良県はハウス柿において全国1位の生産量を誇り、主要品種の刀根早生が進物用として夏ごろから流通しています。

他にも富有柿御所柿などの甘柿や、平核無などの渋柿が生産されています。

3位 福岡県(生産量シェア8.1%)

福岡県は筑後川流域で生産が盛んであり、日照量の多さや水はけの良さを活かして色づきの良い高品質の柿を生産しています。

様々な品種や冷蔵貯蔵によって9月~翌年2月頃まで柿を流通させています。

柿の品種収穫時期柿の分類
西村早生にしむらわせ9月下旬~10月上旬不完全甘柿
伊豆いず10月上旬~中旬完全甘柿
早秋そうしゅう9月下旬~10月中旬完全甘柿
早生富有わせふゆう10月中旬~11月上旬完全甘柿
太秋たいしゅう10月中旬~11月中旬完全甘柿
秋王あきおう10月下旬~11月中旬完全甘柿
富有ふゆう11月上旬~12月上旬完全甘柿
富有(冷蔵)12月中旬~2月上旬完全甘柿
参考:JA全農ふくれん

福岡県は甘柿の生産地としては全国1位であり、その中でも福岡オリジナル品種の秋王はサクサクとした食感としっかりとした甘さ、橙赤色の美しい見た目など秋の王様にふさわしいおすすめの品種です。

産地や品種を意識すると、味や見た目を比較する楽しみも増えるね!

甘柿や渋柿の完全・不完全って何?

柿の品種で完全甘柿とか不完全渋柿とか言われてるけど、完全や不完全ってどういうこと?

柿は品種ごとに甘柿と渋柿に分かれており、その中でも完全(甘柿or渋柿)と不完全(甘柿or渋柿)に分かれます。

種類特徴品種の例
完全甘柿種が入らなくても渋みが抜ける富有ふゆう
次郎
太秋たいしゅう
不完全甘柿種が多いと渋みが抜ける西村早生わせ
禅寺丸ぜんじまる
不完全渋柿種の周辺だけ渋みが抜ける平核無ひらたねなし
刀根早生とねわせ
完全渋柿種が入っても渋いまま市田いちだ
西条さいじょう
愛宕あたご

完全甘柿や完全渋柿は自然に栽培するだけで甘柿や渋柿にそれぞれ成長しますが、不完全甘柿や不完全渋柿は種子の量によって渋みの程度が変化します。

基本的に収穫してそのまま美味しく食べられるのは完全甘柿であり、それ以外はアルコールや炭酸ガスで渋抜きされた状態で流通され、生食として美味しくいただけます。

また、渋柿は渋みの主張が強い一方、もともとの糖度は高く干し柿あんぽ柿などに加工することで凝縮された甘さを味わえるデザートとして楽しめます。

様々な国産果物の産地ランキング

様々な国産果物の産地ランキング

最後に、様々な国産果物の産地ランキングを紹介します。

果物の種類1位2位3位
いちご栃木福岡熊本
うめ和歌山群馬福井
温州みかん和歌山愛媛静岡
温州みかん
(ハウス)
佐賀愛知大分
和歌山奈良福岡
キウイ愛媛福岡和歌山
茨城熊本愛媛
さくらんぼ山形北海道山梨
すいか熊本千葉山形
梨(西洋梨)山形新潟青森
梨(和梨)千葉茨城栃木
びわ長崎千葉香川
鹿児島
ぶどう山梨長野岡山
メロン茨城熊本北海道
もも山梨福島長野
りんご青森長野岩手
出典:農林水産省作況調査(果樹,野菜)

当然のことながら、都道府県ごとに生産する果物の量は異なっており、中でも和歌山や山梨は様々な種類の果物を生産しています。

ずい

それぞれの果物について解説しているので参考にしてみてください。

【まとめ】柿の産地の違いを楽しもう!

今回は柿の生産地について紹介しました。同じような柿に見えても甘柿や渋柿など、味わいの違いを感じられます。

様々な産地・品種の柿で味覚の秋を楽しんでくださいね。

ずい

この記事が参考になれば嬉しいです!

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ABOUT US
ずい
「果物系男子の実りある人生」をご覧いただきありがとうございます。 果物が大好きで果物と共に生きてきた私が、果物で彩りのある生活を送る上で参考になる情報をお伝えします。 【経歴】明治大学農学部農学科卒 / 梅干メーカーの営業を経験 / 野菜ソムリエプロの資格取得 / 高級果物の販売業に5年間従事/野菜ソムリエ協会認定果物ソムリエ取得(2023年)