シャクシャクとした歯触りの真っ赤な果実。
目にする機会の多い果物だからこそ思うことがあります。
そんなあなたに向けてリンゴのおいしい、そして楽しい食べ方を紹介します。
目次
おいしいリンゴの選び方は?
まず初めに、おいしいリンゴの選び方から紹介いたします。
- 果皮の色づきが全体的に良いもの
- 果皮にハリとツヤがあるもの
- 軸が太くて干からびていないもの
- 大きさに対してずっしり重さを感じるもの
- 芳醇な香りがするもの
表面の色やハリとツヤをみてなるべく新鮮なリンゴを選びましょう。
リンゴの蜜は葉で生成されるソルビトールという糖アルコールであり、蜜そのものに甘さはあまり感じません。
しかし細胞内の糖分が飽和し余分なソルビトールが細胞間にたまることで蜜入りリンゴとなっている為、日本では糖分に満たされた美味しいリンゴとして扱われています。
リンゴの表面がベタベタになることがありますが、基本的に国産のリンゴにはワックスなどは塗られていません。
それは油あがりという現象であり、リンゴ自身がリノール酸やオレイン酸などの脂質成分を乾燥から実を守るために分泌しています。
リンゴのおいしい食べ方
ここでは基本となるリンゴのおいしい食べ方を紹介いたします。
- 生食
- ジュース
- 焼きリンゴ
そのまま食べるだけでなく、ジュースにしたり加熱によっても美味しくいただけます。
生食(そのまま・すりおろし)
食べ方 | メリット |
---|---|
櫛切り | 複数人で分けられる 小さいサイズで食べやすい |
丸かじり | リンゴの果汁感や食感を存分に味わえる 包丁などの道具が不要 果皮の栄養素も摂取できる |
輪切り | 丸かじりよりも食べやすい カットの手間も最小限 果皮や芯の近くまで無駄なく食べられる |
すりおろし | 胃腸が弱っている方でも消化しやすい 柔らかいので乳幼児でも食べやすい |
リンゴを生で食べる時は一般的な櫛切りだけでなく、丸かじり・輪切り・すりおろしなど様々な食べ方があります。
それぞれの食べ方にメリットがあり、状況によって食べやすい方法を選びましょう。
ジュース
- ガムシロップや蜂蜜などで味の調整ができる
- 余った時に大量に消費できる
リンゴを剥いてからミキサーやジューサーで水と一緒に混ぜるだけで簡単にりんごジュースが作れます。
すりおろしに近い感覚でリンゴの果肉を感じながら飲み物として味わえます。
手作りのリンゴジュースは変色しやすいので早めに召し上がりください。また、レモン汁などでビタミンCを加えると変色を抑えやすくなります。
焼きリンゴ
- 酸味の強いリンゴを美味しく食べられる
- 硬い果肉が柔らかくなる
- りんごを暖かいデザートとして味わえる
リンゴを半分に切ったあと芯をスプーンなどでくりぬき、そこにバターやお砂糖を入れてレンジやオーブンで加熱すれば焼きリンゴの出来上がり。
リンゴは焼くことで果肉が柔らかくなり、甘味や風味が凝縮されてまた違った味わいを楽しめます。
リンゴの楽しい食べ方
ここではリンゴをもっと楽しめる一風変わった食べ方は以下のようなものがあります。
- りんご飴
- フルーツカッティング
- デトックスウォーター
縁日で見られるりんご飴や、加工しておしゃれで見栄え良くリンゴを楽しめる方法をそれぞれ紹介します。
りんご飴
- 縁日の気分を楽しめる
- 包丁でカットする必要が無い
- リンゴの酸味を飴の甘味で調節できる
串で刺したリンゴに煮詰めた砂糖を絡めてお祭り気分で楽しめるリンゴ飴を作れます。
リンゴの酸味と飴の甘みのバランスを味わいましょう。
煮詰めた砂糖はとても熱いので、冷めるまで触らないようにしましょう。
フルーツカッティング
- リンゴと包丁のみで作れる
- カッティングのバリエーションが多く、楽しみやすい
リンゴの果皮と果肉の色の違いを利用して、作る過程や完成したものを観るもしくは写真を撮ることを楽しめます。
櫛切りのリンゴでうさぎを作ったり、写真のように切り込みを入れてずらすだけでも白鳥を作れます。
切断面が変色しやすいので塩水につけると色を維持したまま作品を楽しみやすいです。
デトックスウォーター
- 用意するものが少なく数時間漬けるだけなので簡単
- ミネラルウォーターが香り良く飲みやすくなる
- 容器を変えるだけでもまた違ったおしゃれを楽しめる
リンゴを切ってミネラルウォーターに入れるだけでおしゃれな飲み物に変身します。
ほんのりとしたリンゴの甘味と香りを感じながら、他の果物やハーブなどと合わせて見栄え・味・風味を楽しめます。
筆者ずいがデトックスウォーターを実際に作ってみたので興味があれば関連記事もどうぞ!
リンゴの産地や品種の紹介
続いて、リンゴの産地や品種について紹介します。
リンゴの主要産地
都道府県別リンゴ収穫量【出典:農林水産省作物統計調査 令和3年産出荷統計】
リンゴの主要産地は青森県と長野県であり、その2県だけでほぼ8割の収穫量を生産しています。
リンゴの収穫時期は8~11月頃であり秋~冬頃に旬を迎えますが、貯蔵技術の進歩によりほぼ一年を通しておいしいリンゴが流通しています。
品種紹介
りんごは品種によって色やサイズ、味などさまざまな特徴があります。
- ふじ(サンふじ)
- 王林
- 紅玉
- アルプス乙女
今回は代表的な上記4品種を紹介いたします。
ふじ(サンふじ)
ふじは赤いリンゴの代表ともいえる品種であり、味や貯蔵性などの様々な面で優れた晩生品種です。
その中でも果実に袋掛けをせずに生育したものをサンふじと呼び、害虫対策や色ムラが起きないように管理するのが大変な一方で、太陽の光を存分に浴びるため果皮が鮮やかに色づき甘くなりやすいです。
王林
王林はリンゴの王様という意味を込められた黄緑色の晩生品種。独特の芳香をもち、シャキシャキの食感と優しい甘味が特徴です。
全体的に黄色くなり、ざらざらのサビがついている方がおいしいものと言われています。
紅玉
紅玉は果皮が真っ赤に染まる中生品種で10月頃から収穫されます。
甘味とともに酸味や香りが強く、タルトやアップルパイなどの調理用として人気がある品種です。
アルプス乙女
アルプス乙女は重さが25~50g程のミニサイズのリンゴであり、小さいながらも甘味と酸味を感じられる濃厚な味わいです。
食べやすいサイズ感から縁日のリンゴ飴によく利用されます。
リンゴはなんで一年中流通しているの??
収穫時期は秋冬なのに何で一年間通して国産のリンゴが売られているの?
多くの果物において出荷時期が集中することを防ぐために常温・保温貯蔵や冷蔵貯蔵などを行い、できる限り長い期間その果物を流通できるように工夫しています。
リンゴはもともとの日持ちの良さに加えて長期貯蔵技術が進歩しているため、ほぼ周年供給が可能になっています。
リンゴではCA貯蔵(controlled atmosphere storage)という技術が用いられており、貯蔵する空気環境を制御することで品質を保持しています。
CA貯蔵では上記2つがポイントであり、低酸素&高二酸化炭素濃度の環境下において果実は呼吸が抑制され、成熟を促す植物ホルモンであるエチレンの生成や成熟作用を抑制すると考えられています。
しかし、酸素濃度が低すぎたり二酸化炭素濃度が高すぎたりすると発酵やガス障害などの品質低下を招くため、その果物に適した濃度で調整する必要があります。
リンゴから生成されたエチレンガスは周りの果物にも作用するため、追熟が必要なキウイフルーツやアボカド等を一緒に置いておくことで追熟を促してくれます。
リンゴに含まれる栄養素は?
りんごは体に良いと聞くけど、どんな栄養があるんだろう?
リンゴに含まれる栄養素は下記のようなものがあります。
- リンゴポリフェノール
- カリウム
- 食物繊維(ペクチン等)
- リンゴ酸
機能性成分のポリフェノールやミネラルなどさまざまな栄養素が含まれているので、それぞれ解説いたします。
リンゴポリフェノール
- 免疫力の向上
- 生活習慣病の予防
リンゴポリフェノールとはプロシアニジンを主体とするポリフェノールの総称で強い抗酸化作用を持っています。
抗酸化作用によって生活習慣病の原因となる活性酸素を撃退する効果があります。
リンゴの切断面が茶色くなるのはリンゴポリフェノールが空気に触れて酸化されることが原因です。
カリウム
- 血圧を下げる
- 筋肉の収縮や神経伝達に関与
- 細胞の浸透圧調整
リンゴにはミネラルの一種であるカリウムが多く含まれており、カリウムにはナトリウムを排出する作用があるため塩分の取りすぎを調節するのに役立ちます。
その他にも、筋肉の収縮や神経伝達にも関係しています。
食物繊維(ペクチン等)
- 血糖値の上昇を抑制
- 血中コレステロール値の低下作用
- 大腸がんの予防
腸内環境を整えることで有名な食物繊維はリンゴにも含まれています。
水溶性食物繊維のペクチンは栄養素の吸収を調節し、血糖値の上昇抑制やコレステロール値の低下に作用します。
リンゴ酸
- 疲労回復効果
リンゴ酸という有機酸がリンゴには含まれており、酸味の主要成分です。
有機酸は乳酸を分解することで疲労回復効果があると言われています。
【まとめ】リンゴを美味しく、そして楽しく味わおう!
今回は果物の定番であるリンゴについて紹介しました。
これで、赤くて丸いつやつやの果実をより一層楽しく味わえますね。
この記事が参考になれば嬉しいです。
普段からりんごを美味しく食べたいな